今の位置(Current Position): ホームページ(HomePage) > ライフスタイル >

「緊急避妊薬」が市販されたら、何がどう変わる?メリットと注意点|医師解説 | ビューテ

時刻(time):2021-01-13 18:28源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
避妊に失敗してしまったときや性暴力の被害に遭ってしまったとき――。予期せぬ妊娠を“事後”に防ぐことができるのが緊急避妊薬(アフターピル)。現在は原則、医師の診察や処方が必要ですが、今後、薬局などで処方箋なしで購入できるようになりそうです。 写真はイメージです(以下同じ) 改めて、緊急避妊薬とはどういうものなのか? 市販されることの意味につ

 避妊に失敗してしまったときや性暴力の被害に遭ってしまったとき――。予期せぬ妊娠を“事後”に防ぐことができるのが緊急避妊薬(アフターピル)。現在は原則、医師の診察や処方が必要ですが、今後、薬局などで処方箋なしで購入できるようになりそうです。

緊急避妊薬 アフターピル

写真はイメージです(以下同じ)

 改めて、緊急避妊薬とはどういうものなのか? 市販されることの意味について、産婦人科医で赤羽駅前女性クリニック院長の深沢瞳子先生に話を聞きました。

一刻も早く服用できれば、高い確率で妊娠を防げる


アフターピルは性行為から72時間以内に飲むと、妊娠の可能性を80%程度低下させることができます。ただ、80%といっても72時間の平均であって、時間の経過とともに妊娠を回避できる確率は下がります。服用はできれば24時間以内、早ければ早いほどいいです。その意味で、市販される意味は大きいと思います。手に入れられる機会が増えれば、処方してくれる病院を探す手間も、その間の不安も減らすことができます」(深沢先生、以下同)

深沢瞳子先生

赤羽駅前女性クリニック院長の深沢瞳子先生

 たとえば、金曜日の夜にアフターピルが必要になったとき。土日は病院がお休みで、週が明けてからでは72時間ギリギリ。でも、ドラッグストアなら深夜や週末に開いている店は多く、一刻も早く服用できれば、高い確率で予期せぬ妊娠を防ぐことができます

「性暴力の被害にあった場合ですと、警察に行けば24時間受診できる病院に連絡をとってもらえ、緊急避妊薬の費用もかかりません。でも、実際のところ、警察に相談する人はたったの2.8%という報告もあります。性暴力は顔見知りからの被害が多く、警察に相談しても『同意があったのでは』『痴情のもつれでは』と取り合ってもらえないかもしれないと考えてしまい、警察に相談すること躊躇(ちゅうちょ)される方も多くいます。混乱状態にある中、被害者が自分で病院を探すのは難しい。数日後に病院に行く、警察に行く、ということができたとしても、緊急避妊薬は数日後では意味がありません」




市販化に反対する人に“考えて欲しい観点”とは


 緊急避妊薬を女性が必要としたとき、すぐにアクセスできるものに! という声は高まり、政府も検討をはじめたわけですが、一方で市販薬化には根強い反対意見も。いわく、『悪用されるのではないか』『男性がコンドームをしなくなる』などなど。

避妊 カップル
 しかし、深沢先生は、「今でも非合法で入手することはできるので悪用しようと思えば悪用できます。また、コンドームだけではそもそも完全な避妊をすることはできませんし、性感染症予防のためにもコンドームは必ず使用した方がいいものです。正しい性教育の必要性はもちろんありますが、さまざまな懸念があるからといって市販化をしない理由にはなりません」と言います。

「反対される方の中には、『性暴力の被害にあった人の受診機会を失わせる』と言う方もいますが、性暴力被害者で医療関係者に相談している人は現状でも2.1%しかありません。WHOは意図しない妊娠のリスクを抱えたすべての人に、緊急避妊にアクセスする権利、『リプロダクティブ・ヘルスライツ』があると宣言しています。予期せぬ妊娠を防ぐ権利は医者や警察にあるのではなく、その女性にある。女性の権利をちゃんと女性に返してあげる。その観点で考えるべきです」

女性の権利
「リプロダクティブ・ヘルスライツ」とは日本語では「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。簡単に言うと、自分の身体に関することを自分自身で決められる権利のこと。

「妊娠する、妊娠しないを選択できるのはあくまで女性本人。中絶を選択するのも権利だし、避妊薬を選ぶのも女性の権利なのです。薬局で緊急避妊薬を買えるようになれば、性暴力の被害にあった人が、警察や病院などに相談できなくても、せめて緊急避妊だけでも自分で行うことができるようになります」








アフターピル服用3週間後には妊娠検査薬を


 海外では約90か国以上の国で、緊急避妊薬を薬局で処方箋なく購入できるそうです。日本でもようやく、という流れになったわけですが、深沢先生は「アフターピルは中絶薬ではないということは、知っておいてほしい」と言います。

「緊急避妊薬は排卵を遅らせたり、子宮内膜に受精卵が着床しづらいようにすることによって妊娠をしないようにするものです。すでに排卵していた場合は効果が減弱します。アフターピルは緊急時のための薬であり、継続的かつ確実な避妊のためには低用量ピルの服用が最も適しています

 緊急避妊薬は、服用すれば確実に避妊できるというものではないということ。

カレンダー
「こんなケースもありました。ある女性が、緊急避妊薬を服用した後に出血があったからといって、その出血を生理だと勘違いしてしまったのです。しかし翌月に生理がやって来ず、実はお腹の中で赤ちゃんが育っていました」

 その方は、初期中絶ができる時期を逃してしまったのだそうです。

「個人差があるのですが、アフターピルを服用後、1週間から2週間後に出血があることがあります。『生理がきた』と思っても、その出血は月経ではない可能性があります。出血の有無に関わらず、アフターピルを服用してから3週間後に妊娠検査薬を使って陰性が出るかを確認しておくと安心です。避妊できたことが確認できるまではセックスを控えてください」




思いもよらない事態にあったとき、相談できる場所


 そのほかにも、病院ではアフターピルを処方する際、いくつかの確認事項や情報提供を行っていて、そうしたアドバイスを、薬局で購入できるようになったときどうしていくかが課題だと深沢先生は指摘します。

悩み 電話
「処方する際にはまず、性交があった時間、その時点での妊娠の可能性を知るため最終月経を確認します。仮に性交から72時間を過ぎてしまっていても、120時間以内だったら『IUD(子宮内避妊用具)』という器具を子宮内に挿入し、子宮内環境を変えて避妊効果を得るという方法もありますので、必要であればその説明もします。加えて、性感染症のこと、アフターピル服用後の注意、今後の避妊方法についてですね。こうした情報をリーフレットにまとめて薬と一緒に渡すなど、なんらかの形でアフターフォローができるといいです」

 その際、深沢先生が是非、一緒に知らせたいというのが「#8891(覚え方は、“シャープはやくワンストップ”)」だとか。

性暴力被害相談の全国共通短縮ダイヤルです。思いもよらない事態にあってしまったとしても、相談する場所はある。それを知っていてほしいですね」

 2019年秋に起こった就活中の女子大生による乳児遺棄事件は、記憶にある方も多いと思います。彼女に何があったのか、詳しいことはわからないけれど、もし、アフターピルがすぐに手に入ったら? もし、誰かに相談していたら? と思わずにはいられません。自分のからだのことは自分で決められる。苦しいときは誰かに助けてと言える。予期せぬ妊娠に苦しむ女性がアフターピルで減るのであれば、それを認めない理由はやっぱりない、と思うのではないでしょうか。

【深沢瞳子】
産婦人科医。赤羽駅前女性クリニック院長。女性のためのトータルケアホスピタルとして気軽に相談できる存在を目指しており、特に生理痛やPMSや月経不順といった生理に関連する諸症状の解決に力を入れている。

<深沢瞳子 取材・文/鈴木靖子>




(エディタ(Editor):dutyadmin)
    ------分隔线----------------------------
    コメント(comments)
    Please observe the policies and regulations of the Internet.

    コメント(comment):
    気持(Expression):
    コード(Code):change
    最新のコメント(Latest Comments) もっと(More)>>
    ランキング(Ranking)