2~3月まで梅が楽しめる三溪園へ行こう
四季折々の花が楽しめる、横浜・本牧にある日本庭園「三溪園(さんけいえん)」。古くから梅の名所としても名高い園内では、約500本の梅が植えられています。例年2月に入るとちらほらと咲き始め、次々と見ごろを迎えます。

梅は桜のようにパッと咲いてパッと散るわけではないので、2月上旬から3月上旬にかけて紅梅・白梅などが順々に咲き、いつ足を運んでも楽しめるようになっています。その中でも特に珍しく、人気が高いのが、「臥竜梅(がりょうばい)」と「緑萼梅(りょくがくばい)」です。
竜が地を這うような樹形の臥竜梅(がりょうばい)

臥竜梅(がりょうばい)は、竜が地を這うような樹形をしています。画家の下村観山が、屏風画「弱法師(よろぼし)」(東京国立博物館所蔵)を描く際に、モデルにしたことで知られています。例年、2月下旬から3月上旬にかけて楽しめます。咲き具合は気温によって左右されますので、「咲き誇る様子が見たい!」という方は、事前に電話で確認されるとよいでしょう。

萼が黄緑色になっている緑萼梅(りょくがくばい)

もうひとつの緑萼梅(りょくがくばい)は、昭和52年に、横浜市の友好都市である中国の上海市から贈られたものです。花弁を支える萼(がく)の部分が緑色になっているという、珍しい梅。花が咲いていたら、よくよくご覧になってください。白梅の中央部分が、くっきりとした黄緑色になっています。例年、2月上旬~下旬にかけて咲きます。
梅と合わせて古民家に飾られるお雛さまも楽しんで

旧矢箆原(やのはら)家住宅(合掌造り)内では、桃の節句に合わせて雛人形が展示されます(例年2月上旬から3月上旬)。合掌造りの古民家で風情あるお雛様をご覧ください。

例年2月中旬から3月上旬にかけて全体的な見ごろとなる、三溪園の梅。遅咲き、早咲きなどさまざまですので、いつ訪れても楽しめると思います。寒い時期ですが、春の到来を告げる梅の花を楽しんでみては。
【DATA】
住所:横浜市中区本牧三之谷58-1
開園時間:9:00~17:00(最終入園は16:30)
入園料:大人(高校生以上)700円 小中学生200円
※この他、割引や回数券、パスポートなどがあり
休園日:12月29日、30日、31日 ※不測の事態による臨時休園あり
交通・アクセス:根岸駅1番乗り場より《市バス58・101系統》約10分 本牧下車 徒歩10分、横浜駅東口2番乗り場より《市バス8・168系統》約40分 三溪園入口下車 徒歩5分、《ぶらり三溪園BUS》(土・日曜日・祝日限定運行)約36分 三溪園下車すぐ
執筆者:田辺 紫(横浜ガイド)