なぜ“筋トレをすると自信がつく”と言われるのか?運動時に出る「ホルモン」の種類と効

時刻(time):2023-03-17 15:03源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
筋トレや有酸素運動を行うことで、カラダがスッキリしたり、気分がよくなると実感している人は多いでしょう。それは、トレーニングによって分泌される「ホルモン」がカラダに影響しているからです。 「バナナは快眠にいい食べ物」ってホント? バナナが熟睡ホルモン“メラトニン”を増やす理由とは ランナーズハイ、なぜ起きる? 中毒性のある“気持ちよさ”をも

筋トレや有酸素運動を行うことで、カラダがスッキリしたり、気分がよくなると実感している人は多いでしょう。それは、トレーニングによって分泌される「ホルモン」がカラダに影響しているからです。

今回は、テストステロンやセロトニン、ドーパミンなど、体を動かすことによって活性化されるホルモンの種類とその効果をご紹介します。

1.成長ホルモン

トレーニングを行うと分泌が活性化することで有名なホルモンといえば、「成長ホルモン」です。成長ホルモンにはたんぱく質を合成して筋肉をつけたり、脂質の代謝を促して体脂肪の蓄積を抑えたり、体脂肪を燃焼させる働きがあります。成長ホルモンは、加齢とともに分泌量が低下していくものです。

成長ホルモンの分泌が少なると、やる気が低下したりイライラしやすくなるなど、メンタル面にも影響を及ぼす場合があります。しかしトレーニングすることで、これらのメンタル面への影響も改善することができるのです。

成長ホルモンは筋肥大には関連がない?

以前は筋肥大に欠かせないと考えられていた成長ホルモンですが、最近の研究では、成長ホルモンの分泌量と筋肥大には関連がないという説も増えてきています。

その代わり、筋肥大に効果があると注目されているのが「インスリン様成長因子(IGF-1)」と呼ばれるホルモンです。

IGF-1は肝臓から分泌されますが、その分泌には成長ホルモンの刺激が必要とされています。成長ホルモンを分泌させ、その結果IGF-1の分泌に繋がるというのが、筋肥大に効果をもたらしていると考えられているのです。

実際、成長ホルモンの分泌が活性化されるトレーニングによって、IGF-1の分泌量も増えるというデータがあります。

成長ホルモンを多く分泌させるためには、大きな力を瞬間的に出すクイックリフトのようなトレーニングより、力を持続させて発揮させるスロートレーニングのような、じっくり筋肉に効かせる方法がよいでしょう。

2.テストステロン

男性ホルモンと呼ばれるテストステロンは、骨格を逞しくしたり、ヒゲや体毛を生やしたりするなど男性的なカラダを作るホルモンです。その中の働きの一つに、筋肉を作る効果もあります。

テストステロンも加齢やストレス、肥満などによって分泌量が低下してしまいます。分泌量が低下すると筋肉がつきにくくなるという悪循環があるため、日頃からトレーニングを継続して行う必要があるでしょう。

テストステロンで意欲向上を狙う

また、テストステロンはメンタルにもよい影響をもたらします。テストステロンの分泌量が少なくなると、落ち込みや性欲・意欲の低下などを引き起こす可能性も懸念されます。

そのため筋トレを行うことで、「意欲が向上する→体型が変わる→自信がつく→行動が積極的になる→さらにトレーニングに励む」という好循環を生み出すことに繋がるでしょう。

なお、テストステロンの分泌を増やすには、大筋群・高重量・複数のセット数・セット間のインターバルを短めにするなど、ハードな筋トレが効果的とされています。

3.セロトニン

セロトニンは、三大神経伝達物質とよばれる脳内ホルモンです。精神の安定を司り、気分を高揚させる働きから“幸福ホルモン”とも呼ばれます。

日常生活で継続的に受けるさまざまなストレスによって、セロトニンの分泌量は低下し働きが弱まってしまいます。トレーニングでセロトニンの分泌を促すことで、ストレスに耐えうるメンタルを保てるでしょう。

また、セロトニンはよい睡眠をつくるメラトニンというホルモンを作る材料にもなります。日中にしっかりトレーニングを行い、セロトニンを多く分泌させることで快眠に繋がるのです。

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4.ドーパミン

セロトニンと同じく、三大神経伝達物質のひとつ。幸福物質とも呼ばれる脳内ホルモンです。トレーニングで汗をかいた後に気分がスッキリするのは、このドーパミンの働きです。

また、ドーパミンが多く分泌されるとモチベーションが向上し、ポジティブ思考になります。これらの影響によってカラダを動かすことが好きになり、運動が習慣づくようになるでしょう。

5.ノルアドレナリン

ノルアドレナリンも三大神経伝達物質のひとつです。交感神経を刺激し、心拍数の上昇や血管を拡張させたり、集中力や思考力を働かせるために必要なホルモンです。また、脂肪を分解させたり、セロトニン分泌を促す働きもあります。

セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンを増やすためには、ランニングなど一定のリズムで続ける運動や、自分が楽しいと思える運動が効果的です。ハードに行うことよりも、楽しんで行う運動を取り入れてみましょう。

6.エンドルフィン

運動での高揚感としてよく知られるのが「ランナーズハイ」です。走るのが楽しくなり、どんどん走りたくなるというような気分の高揚は、運動中に分泌されるエンドルフィンの効果だとされています。その効果は強く、脳内麻薬と言われることもあるほど。

エンドルフィンが分泌されることで、ランナーズハイのように気分が向上するうえ、頭が冴える覚醒効果をもたらします。ただし、こうした気分の向上を体験したい場合は、全力を出し尽くすくらいのハードな運動が必要です。

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さまざまなホルモン分泌による健康効果がある

筋トレや有酸素運動による心身の健康は、ここで取り上げただけでなく、数多くのホルモンが分泌されることによって起こるものです。日頃からトレーニングを行い、ホルモンの分泌量を保って健康な毎日を過ごしましょう。

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[筆者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
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<Text:和田拓巳>

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