女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「子育て」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2023年2月26日 記事は取材時の状況)
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ご近所トラブルの上位に入るのが“騒音問題”ではないでしょうか。狭い日本、都会はマンションやアパートなど、集合住宅での暮らしになることが多いですよね。
木村真葉菜さん(仮名・33歳)は、ひとり息子が幼稚園に入園したばかり。賃貸マンション暮らしだった木村さん一家ですが、先のことを考え、落ち着いた学区の小学校に通うのが良さそうとのことで新居購入を考えました。
息子の小学校入学に合わせてマンションを購入

写真はイメージです。(以下同じ)
ほどなくして、落ち着いた環境で、中古でしたが手ごろなマンションが売りに出ているのを見つけた木村さん。小学校まで徒歩5分という好立地でした。
幼稚園も変わらずに済んで、小学校もいい感じの場所だったので決めようと思いました。まだ子どもが小さく、マンションだったので下の方が気になりましたが、不動産会社の人がこの地域のマンションに詳しく、知り合いに聞いてもらったところ、下の方はとても穏やかでよい方とのこと。
「引っ越しが決まって、早速挨拶に伺いました。噂で聞いていた通り、穏やかなご夫婦と高校生くらいの女の子がいるご家庭でした。『まだ幼稚園の子がいるのでご迷惑をおかけするかもしれません』とご挨拶しましたが『うちにも子どもはいますし、元気なのは良いことですから気になさらないでくださいね』と優しい言葉をかけていただき、ほっとしました」
引っ越してすぐ苦情を言われた
ですが、引っ越してすぐから暗雲が立ち込めます。
「息子はとても内向的でおとなしい子なのですが、新しい家に引っ越して嬉しかったようで、トントンと軽く2回ジャンプしたんです。するとその直後に「ピンポーン」とチャイムが。出てみると下の階の住人でした」
引っ越したばかりで挨拶も済ませたばかりなので、なにごとかと思いながら玄関を開けた木村さんは、驚くようなことを言われます。

事情を説明して、まだ小さな幼稚園の息子が軽く飛んだ音だと思いますと伝え謝罪したものの、このくらいで苦情が来るようでは、大人が歩くこともできないレベルではないかとショックを受けた木村さん。
「マンション暮らしを決めたのは、子どもは1人と決めていたことと、ひとりっ子でとてもおとなしい子だったので、さほど大きな騒音にはならないだろうと思ったのも理由の一つです。前のマンションでは普通に過ごしていましたが、一切苦情はなかったです。他にも同じくらいの子どもがたくさんいますし、住民もファミリー世帯が多かったですし、挨拶の際もやさしかったので逆にショックでした」
禁止されている犬を飼っていた
「いろいろ思うところはありましたが、きちんと謝っておいた方が良いかと、菓子折りをもって下の階を訪問しました。すると、扉の向こうからなにか甲高い声が。それはマンションで禁止事項になっている、犬の鳴き声だったのです」

「本人たちは内緒のつもりのようでしたが、コンクリートマンションは高周波の音がよく響くんです。生活していても、下の階から甲高くキャンキャンと鳴く犬の声が響き渡っていて、おそらくお隣にもバレバレだと思います。自分はマナーを守らないのに、人の家には厳しいんだなと呆れてしまいました」
あまりうるさく言われるようなら、犬のことも指摘しようかと悩んでいましたが、その後、下の階のお子さんが成人して家を出たようで、その住人もマンションを売って引っ越していったそうです。
ストレスから解放された日々
「正直ほっとしました。次の入居者はやはり小さい子どもが3人もいて賑やかそう。サバサバした人で、いまのところ全然問題ないです。ですがその下の階の人はさぞかし賑やかな音に悩まされているかもしれませんが…」
集合住宅は、もちろん騒音には気を付ける必要がありますが、人が住んでいる以上、生活音が出るのは多少仕方のないこと。ご近所は選べないので運のような部分もありますが、お互いを受け入れる気持ちで入居すると、快適に過ごせるのかもしれませんね。
―シリーズ「ご近所、悲喜こもごも」―
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<文/大杉沙樹>
大杉沙樹
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。
(エディタ(Editor):dutyadmin)