Q. 公務員として働いていますが、最近たまらなく空しくなることがあります。どうすればいいのでしょうか。
公務員は、安定して長く働きつづけられる仕事として人気の職業です。とはいえ、仕事に慣れてしまうと面白味を見いだせなくなり、どこか空しさをおぼえてしまう方もいるようです。公務員の仕事を続けるうえで生じやすい、ネガティブな気持ちの切り替え方について解説します。
Q. 「35歳の女性です。大卒からずっと公務員を続けています。幸い仕事内容もきつすぎず、転職を考えたこともないのですが、最近、空しくてたまらない気持ちになることがあります。
贅沢な悩みだと言われそうで怖いのですが、ずっと同じような仕事の繰り返しばかりで、このまま心の病になってしまうのではないかと心配です。どう気持ちを切り替えればいいでしょうか?」
A. プライベートで「冒険」して自分の人生を充実させましょう。仕事への思いも変わってくるはずです。
一言で公務員と言っても忙しさや大変さは様々だと思いますが、民間企業や経営者、フリーランスの働き方にくらべると、新奇性や変化が少ない業務に携わっている方も少なくない職種なのかもしれません。形式に縛られることが多く、窮屈に感じるという方もいます。
一方で雇用不安が少なく、長く働ける職業ですし、前例が豊富にある分、安心して仕事に取り組むことができます。これらは民間の労働者がうらやむ、公務員ならではのメリットといえるでしょう。
公務員の仕事を続ける中で、うんざりするほどの「安定」を経験しているなら、その分、プライベートでは思い切って「冒険」に挑戦してみる、そんな考え方に変えてみてはどうでしょう?
たとえば、趣味や勉強に思う存分のめりこみ、探求してみることもできそうです。 こうしてプライベートが充実すれば、その体験を通じて増えた知識や情報を仕事に活かすヒントが見つかるかもしれません。
仕事や職場が嫌でしかたがないわけではないのなら、ぜひ公務員の仕事のメリットを上手に利用し、人生をトータルに充実させる方法を考えてみてください。きっと、「仕事を辞めなくてよかった!」と思える日が来ると思います。
公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。
執筆者:大美賀 直子(公認心理師)